犬のこと ー愛犬かりんー

うちの犬が先日、15歳になった。

かりん、ダックスフンド、メス。

 

私は小さい頃から犬が大好きだったけど、

ずーっと犬を飼ってもらえなかった。

かりんはやっと飼うことができた、念願の犬。

 

 

今から15年前のある日。

両親が初の海外旅行で、ハワイに出かけた。

知人からこっそり、

いつか犬を飼うことになったら

犬を譲ってくれるという人を紹介してもらっていた。

計画は着々と。

 

今がチャンスだと思った。

 

両親がハワイでいない中、

紹介してもらったオーナーさんを訪ね、犬と会った。

ケージから笑顔でその犬は顔を出した。

すぐに私の膝の上に座った。

その犬は、そこではフルーチェと呼ばれていた。

絶対飼いたいけど、実はまだ両親の了解を得ていないことを伝えると、

オーナーさんは理解してくれた。

しかし、それまでに他に欲しいという人が見つかったら渡してしまうと。

絶対両親を説得すると伝えて、フルーチェを残し、帰宅した。

 

数日後、ハワイから両親が帰ってきた。

ハワイアン気分が少しでも抜けないうちに、話さなければならない。

父親からは、犬を飼うことにあたり、契約書を書くように言われた。

・結婚したら、犬も連れて行きます。

・ペットロスになりません。

など。

 

夜なべして書いて、朝、父の枕元に置いておいた。

OKをもらった。

すぐに電話して、フルーチェを確約した。

よく残っていてくれた。

「縁」がある犬や人やモノは、いつなんどきでも

再び会えるものなんだろうなあと強く思う。

 

母と車で犬を迎えに行った。

しっぽがかりんとうに見えたので、

「かりん」と名付けた。

 

 

それから15年。今に至る。

 

とりあえずは契約書通り、

結婚した時には

犬(かりん)を連れてお嫁に行った。

 

最近は耳も遠いし、目も悪くなってきた。

「死んでもペットロスになりません。」という契約は

守れるかはまだわからない。

けれど、今をできるだけ一緒に、大切に、

過ごして行きたいと思う。

 

 

そして私が言いたことは、

犬を飼いたくても飼えないちびっこたちよ。

いつか、その日はきっと来るよ。